DTP・印刷業界でよく使われる専門用語辞典

武田 知也

デザイナーや印刷会社の間でよく使われているDTP・印刷に関する専門用語を解説します。専門用語を覚えると修正や指示出しの際にとても便利です。専門職以外の方でも使う機会の多い用語をピックアップしました。

デザイン・レイアウト編

ラフ
制作物のイメージがわかる、レイアウトやデザインの下書きとして描かれたものです。
ラフ案やラフ画とも言います。

カンプ
制作物の仕上がり見本のことを指します。カンプリヘンシブレイアウト(Comprehensive layout)の略です。直訳は「包括的なレイアウト」となります。

トンボ(トリムマーク)
印刷物の仕上がりサイズを示すものです。四隅に配置されたものを「コーナートンボ」、中央を「センタートンボ」と言います。
印刷物の断裁するための位置にもなるため、すべての印刷物に必要です。

原稿
文章や写真、イラストなど印刷物の制作に必要な材料のことを指します。
それぞれ文字原稿、写真原稿などと呼びます。

台割
冊子などページのある印刷物を制作する際に、ページ内容の振り分け全体の構成を行うことを指します。制作物の設計図になります。

表1(表紙)・表4(裏表紙)
冊子やカタログなどページのある印刷物の場合、表紙を表1、裏表紙を表4と呼びます。
表紙が両面印刷の場合、表紙の裏面は表2、裏表紙の裏面は表3となります。

仕上がりサイズ
完成サイズのことです。通常オフセット印刷では、大きな用紙に印刷した後に必要なサイズに断裁します。
また、折り加工の指示がある場合は、加工後のサイズのことを仕上がりサイズと言います。

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フォント
活字の統一された書体デザインによる文字セットの名称です。またパソコンで使われる書体データのことを指します。

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ポイント/級数
文字の大きさを表す単位です。
級数(Q):日本独自の単位です。写植システム開発で設定されました。日本語組版の文字サイズ単位で1級=0.25mmです。
ポイント(pt):欧米の活字サイズに基づく単位です。1ポイント=約0.35mmです。
2つの単位の大きさの目安として11Q=8pt(一般的な雑誌)、13Q=9.2pt(新聞)になります。

字間/行間
字間:文字と文字の間の距離のことを指します。
行間:文字の行と行の距離のことを指します。
初期設定は狭めになっているため、デザインを読みやすく、また完成度を上げるためには調整する必要があります。

切り抜き
画像やイラストなどの必要な部分だけ抜き取る加工のことを言います。
背景が不要で、人物や商品の形状に沿って切り抜き行うなどの加工を行なった画像です。

角版
読み方:かくはん
写真やイラストを四角の形で使用することを指します。
丸型で使用する場合は「丸版」と言います。

画像解像度
画像の精細さを表す数値です。
1インチの中のピクセル数を表しており、数字が大きい程高精細な画像になります。
dpi(dot per inch)、ppi(pixel per inch)という単位が使用されます。
一般的な印刷物は300~400dpiが目安です。

印刷・入稿編

DTP
デスクトップパブリッシング(Desktop publishing)の略です。直訳すると卓上出版を意味します。
パソコン上で印刷物を制作し、プリンターで出力を行うことを指します。

入稿
印刷原稿を印刷会社に渡すことを指します。
一番最初に提出する原稿のことを「初稿」と言います。

組版
原稿をデザインの指示に従って、文字や写真などを配置する作業の総称を言います。

校正/色校正
本印刷前に間違いがないかを確認する作業です。
原稿と校正刷りを照らし合わせて、誤字・脱字、間違いがないかをチェックします。

色校正/本機校正
本印刷前に印刷された色の確認を行う作業のことを指します。
実際の印刷機と用紙を使用し、校正用に擦ったものを本機校正と呼びます。

校正刷り
校正を行うための刷物のことを指します。ゲラ刷りプルーフなどとも呼ばれます。

校了
校正が完了し、印刷しても良い状態になることを指します。
校了後は修正や差し替えができません。

責了
責任校了の略です。印刷会社側が責任をもって綱領することを指します。
発注者が校了後に、印刷会社責了し本印刷に進みます。


オフセット印刷
商業印刷物において主流な印刷方法です。製版によって作成した「版」につけたインクを、「ブランケット」(柔らかいゴム製のローラー)と呼ばれる転写体で紙に転写(offset/オフセット)する印刷技術のことです。版が直接印刷用紙に触れないため、摩擦が起こりにくく、安定した印刷品質で大部数印刷が可能という特徴があります。

オンデマンド印刷
オンデマンド(on demand)とは「要求に応じて」という意味です。
オフセット印刷と異なり、版を必要としないため印刷に必要な時間を短縮することができます。また少部数にも対応した印刷方法です。

【オフセット印刷】と【オンデマンド印刷】の違いを解説

刷版
読み方:さっぱん
印刷用のアルミ製の版のことです。
オフセット印刷機で印刷を行う際に、制作物ごとに刷版を作成します。一般的なフルカラー印刷の場合は、CMYKの4版は必要となります。

CMYK
「Cyan(シアン)」「Magenta(マゼンダ)」「Yellow(イエロー)」の三色に「黒色」を加え、三色の頭文字とK(Key plate※の頭文字)を取って「CMYK」と表記します。
「色の三原色」と言い、重ねるほどに黒色になっていきます。

RGB
色の表現方法のひとつで「Red(赤)」「Green(緑)」「Blue(青)」の三色の頭文字を取って「RGB」と表記されます。

【RGBとCMYK解説】なぜ入稿データはCMYKでないといけないのか

特色印刷
特色インキを使用した印刷のことです。通常のCMYKの4色印刷(フルカラー印刷)では表現できない色味に使用されます。また、印刷コストを下げた2色印刷などの場合にも使用されます。

リッチブラック/スミベタ/4色ベタ
印刷の黒の表現です。リッチブラックはCMYKのインクを掛け合わせて作成される黒を指します。また、K100%で表現する黒を「スミベタ」、CMYK各100%の黒を「4色ベタ」と呼びます。
リッチブラック:C40% M40% Y40% K100%
スミベタ:K100%
4色ベタ:C100% M100% Y100% K100%

コート紙
塗工紙(グロス系)印刷用紙です。塗工紙とは表面に塗料を塗布することで、印刷の再現性を高めた用紙です。その中でも光沢感を出したものをグロス系と呼びます。発色性があり写真を中心としたカラー印刷に適しています。

マット紙
グロス系より光沢を抑えたしっとりとした風合いの塗工紙の代表的な用紙です。文字を中心とした印刷に適していますが、紙種によっては写真印刷にも適しています。
マット系は印刷面も低光沢で落ち着いた印象になります。

上質紙
表面に何も塗工を施していない用紙です。
印刷の再現性は低いですが、塗工していないため印刷面の照り返しが少なく、書籍など文字で構成された文章を読ませるための印刷物に向いています。

印刷用紙の基礎知識と紙の紹介

まとめ

印刷専門用語について解説してきましたがいかがでしたでしょうか?。
京都で40年、京都広告デザイン.comは印刷物のエキスパートです。印刷物でお悩みの方はお気軽にご相談ください。コンタクトフォームまたは電話でも承っています。

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