クロスメディア広告とは?メリットと成功事例|デジタルとアナログの融合

武田 知也

クロスメディア広告とは

クロスメディア広告とは、デジタルやアナログなど異なる種類のメディアを組み合わせて、ひとつの広告キャンペーンを展開するマーケティング戦略です。多様なメディアを通して、広範囲に伝えることでより強力なブランドメッセージを伝えることができます。

たとえばテレビCMの「続きはWEBで」を見たことがありませんか?これもクロスメディアのひとつです。その他にもオンライン広告と印刷広告の連動やSNSキャンペーンなど様々なアプローチがあります。

今回の記事ではクロスメディア広告のメリットや展開事例について解説していきます。

クロスメディア広告戦略のメリット

一貫したブランドメッセージ

クロスメディア戦略では、異なるメディアで一貫性のあるブランドメッセージを提供します。これにより、ブランドの認知度が向上し、消費者の心に深く刻まれる印象を残すことができます。
例えば、帰宅中に目にした電車の中吊り広告と、家で見るテレビCMといった異なる場所で同じ広告を目にすることは、それぞれ単独の広告と比べ、より強く印象に残すことができるでしょう。

広範囲の消費者へ届ける

クロスメディア戦略を活用することで、特定のターゲット層だけでなく、様々な年齢層や興味を持つ消費者にアプローチすることができます。
特に多様な消費者が存在する市場において非常に効果的であり、広告の影響力を最大限に発揮させることができます。

メディアの弱点を補強できる

若者のテレビ離れなど、現代は多様な生活スタイルを持っています。各メディアは特定の層にリーチするのが難しい場合がありますが、これを補完するためにクロスメディア戦略が有効です。

データ収集と分析

クロスメディア戦略では、各メディアから得られるデータを収集・分析することで、消費者の行動や消費パターンを計測することができ、マーケティング戦略や、広告パフォーマンスの最適化など有効活用することができます。

広告メディアの種類

オンラインメディア

・WEB /SNS /メルマガ

アナログメディア

・印刷物 /新聞広告 /雑誌広告 /屋外広告

デジタルメディア

・テレビCM /デジタルサイネージ

クロスメディアの展開例

YouTube動画やCMからWEBサイトへの誘導

「続きはWEBへ」や「詳しくは概要欄から」といった、テレビCMや動画コンテンツからWebサイトへ誘導し、さらなる情報提供や行動促進を目指します。

オンライン広告と印刷物の組み合わせ

オンラインでの広告と、印刷物を組み合わせたクロスメディア戦略です。オンラインに印刷物を組み合わせることで、例えば資料請求といった実際のアクションを促します。

 

イベントとデジタルメディアの連動

イベントをデジタルキャンペーンと連携させ、オンラインとオフラインの体験を統合します。オンラインで視聴できる講演会やライブなど、今やリアルだけでなくデジタル上の体験も重要になってきています。

 

SNSからオンラインショップへの誘導

ソーシャルメディアの投稿を通じて、フォロワーをオンラインショップに誘導し、製品購入を促進します。また、InstagramやX(Twitter)の情報は、消費者にとって販促行動のきっかけのひとつになっています。商品をシェアされればより広くリーチすることができます。

 

屋外広告(OOH広告)からSNS・LINE登録

屋外広告にQRコードを設置し、スマートフォンを使用してSNSやLINEへの登録を促します。
屋外広告は外出時、移動中に目にするため、SNSへの誘導が効果的です。SNSから販促や自社WEBサイトへの動線も設計しておきましょう。

企業のクロスメディアの成功例

IKEA
カタログとAR(拡張現実)アプリ

IKEAはAR(拡張現実)を使い、部屋に家具を置いた様子をシミュレーションすることが可能です。
アプリでシミュレーションした画像をSNSに共有したり、IKEAの公式オンラインショップで直接、商品を購入することも可能です。

 

「続きはWebへ。」の元ネタ
『カードの切り方が人生だ』ライフカード

「続きはWebへ。」は、2005年から2007年に放送されたライフカードのテレビCMの中で登場したのが始まりです。
オダギリジョー演じるサラリーマンが、日常で遭遇する様々な選択を迫られ複数の選択肢を示すカードを取り出すテレビCMに対し、ウェブサイトの特設ページでは、選択肢のカードごとの続きのストーリーが公開されていました。
このCMは若者を中心に人気を集め、特設ページの閲覧数は最高時には月間1000万PVを超えたそうです。

このCM以前からウェブ連動型のテレビCMは存在していたものの、このCMのヒットによって「続きはwebで」「○○を検索」といったテレビCMが急増したため、日本におけるウェブ連動型テレビCMの最初の成功例とされています。
引用:Wikipedia

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