自然光を使った商品撮影レッスン2|撮影方法とプロのように撮るためのヒント
自然光ライティング撮り方
1.場所選び
室内を見回したときに、窓から柔らかい太陽が光の入る明るい場所はありますか?
カーテンレースやスモークガラスのある窓からは、柔らかな光が室内に差し込んでいると思います。
逆にカーテンなどがない窓からの直射光の場合は、商品を置くとくっきりした影が現れます。
直射光
柔らかな光
上の2枚の写真を見比べてみてください。
直射光では、影側のリンゴが黒く潰れ、影がはっきりと落ちて目立ちすぎてしまっています。柔らかな光では、リンゴの赤色が表現されていますし、影も薄く落ちています。
商品撮影では、柔らかな光が最適です。
2.光の向きを見る
商品撮影時のライティングの角度、つまり光が商品に当たる角度の正解は、ずばり斜め前からです。
真後ろ、真横、斜め後ろではなく、斜め前から光が当たる場所に商品を設置しましょう。商品の斜め後ろに影が落ちていればOKです。
斜め前から光を当てることで、商品の立体感が分かりやすくなります。
斜め後ろからでも立体感は出るのですが、商品の正面が暗くなってしまいます。一番見せたい部分を明るく照らすことで、商品写真の完成度が上がります。
ただし、料理写真の場合は斜め後ろから光を当てるのが正解です。ここでは詳しく解説しませんが、「商品は斜め前、料理は斜め後ろ(反逆光)」と覚えてください。
3.レフ板
光と反対側にレフ板を設置します。
レフ板を置く時は商品が明るくなるようできるだけ近づけることがポイントです。
商品の前面が暗いと感じる場合は、カメラの前にもレフ板を置きます。上から降り注ぐ光に対して、下から拾い上げるように設置するようにします。
カメラを覗き、レフ板が写りこまないよう調整します。
自然光を使ってプロのように撮るためのヒント
これまで道具とセッティングについて解説してきました。
あとは商品にピントを合わせて撮るだけ!ですが、なかなか思ったように撮れない、プロが撮ったような写真は難しいという方に向けて、写真の完成度が上がるちょっとしたテクニックをご紹介します。
1.部屋の照明を消す
少しでも明るいほうがきれいに撮れそうですが、実はここに写真のクオリティを上げるための秘密があります。
室内灯にも様々な種類がありますよね。赤や青など光には色があり、1枚の写真の中に複数の光の色が混じるとクオリティが下がって見えるのです。
太陽の光は、肉眼で見るとおおよそ蛍光灯に近い色ではありますが、カメラという光学機械では色の違いを正確に読み取ります。
自然光撮影を行う際は、室内の照明はすべて消して、太陽の光だけを使うようにします。
2.商品の顔を見極める
人物写真を撮るときは、必ず「顔」が見えるように撮りますよね。後ろ姿だったり、顔がブレていたら”失敗”に感じませんか?
商品撮影も同じです。どんな商品にも「顔」にあたる正面の部分が存在します。その「顔」にレンズをしっかりと向けて、一番きれいに見えるように撮ることが、写真のクオリティを上げる第2のポイントです。
商品名に光が反射して見えにくい、ラベルが傾いているなど、注意深く観察すると「顔」が整っていない事もあります。
一番いい「顔」になるよう、置き方を工夫してみるのもレベルアップへの近道です。
3.シンプルなセッティング
イメージカットを撮るときに、小道具を一緒に使うこともありますよね。
商品と一緒に小道具を配置していると、段々と何が正解なのか分からなくなることはありませんか?
そんな時は、いったんシンプルにする事を心がけましょう。もし何種類も小道具を使っているなら、1、2種類に絞ります。柄のある背景紙や布を敷いている場合は、無地のものを検討します。
商品撮影で一番重要なことは、商品が美しく見えることです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
自然光の撮影は、太陽の出ている時間しか撮れないため、いつでも出来る撮影ではありませんが、環境を整えタイミングを合わせれば、初心者でもきれいに撮ることができます。
京都広告デザイン.comではウェブサイト制作やグラフィックデザインと合わせて、写真撮影も合わせて行なっています。 商品撮影が自社では難しいと感じる場合は一度ご相談ください。
デザイン制作と写真撮影を合わせて行うことで、より訴求力の高いPRが可能です。
自社での撮影はもちろん、より専門分野の高いカメラマンとのパートナーシップで、様々なフォトディレクションも行なっております。