【Photoshop 2022】人工知能Adobe Senseiの便利機能 ニューラルフィルターの使い方

武田 知也

人工知能「Adobe Sensei」

Adobeの人工知能(AI)「Adobe Sensei」をご存知でしょうか?
「Sensei」は読んだそのまま、日本語の「先生」が由来です。世界中のクリエイターのアプリ開発を牽引するAdobeがAIの名前に日本語を採用したのはなんだか嬉しいですね。

Adobe Senseiは、Photoshop、Lightroom、IllustratorなどAdobeのソフトウェアで導入されています。AIの力を借りて作業をより速くより簡単にし、新しいクリエイティビティを誰でも発揮できるようにしています。

今回はその中でもAdobe Photoshopで使えるAdobe Senseiを活用したニューラルフィルターついて解説します。Photoshopは難しいと思っている方、Photoshopは使ったことがあっても最新の機能を知らない方は、Photoshopの性能の進化に驚くと思います。ぜひお試しください。

そもそもAdobe Photoshopとは・・・?
Adobe(アドビ)社が販売しているビットマップ画像を編集するアプリケーションです。主に写真編集を行う目的で使用され、写真レタッチ、イラストレーション、印刷などの画像を使った分野では代表的なソフトウェアです。
参照:Wikipedeia

Photoshopの便利な機能ニューラルフィルターとは

ニューラルフィルターは、Adobe Senseiの技術を活用したPhotoshopCC2021以降で使用できる新機能です。ニューラルフィルターを使うと、季節を夏から秋にする、肌を美しくする、表情を笑顔に変えるといった難しい画像加工を簡単に行うことができます。
ニューラルフィルターは非破壊編集のため、画像を直接加工するのではなくレイヤーに分けてフィルターを適用します。

ニューラルフィルターの使用方法

使用する際はメニューバーからフィルター/ニューラルフィルターを選択し、ニューラルフィルターパネルを表示します。

フィルターの横にクラウドアイコンが表示されている場合は、使用前にダウンロードをする必要があります。クラウドアイコンをクリックするだけでダウンロードを開始します。

上はニューラルフィルターパネルです。AIが顔や人物などの被写体を自動的に選択してくれるため、適用したいフィルターをアクティブにして、スライダーを調整するだけと、操作はいたって簡単です。

次にカテゴリーごとのフィルターを参考画像と一緒に紹介します。

【ポートレート】

●肌をスムーズに

人の顔のシワや毛穴を滑らかにし、肌を綺麗にしてくれます。

●スマートポートレート

選択した顔の笑顔、驚き、怒り、年齢、視線、髪の量、顔の向き、照明の向きなどを加工することができます。

 

●メイクアップを適用

選択した顔に参照画像を元に自動的にメイクを適用します。

【クリエイティブ】

●風景ミキサー

風景プリセットを適用すると、夏から冬、冬から春へのイメージや、時間帯までイメージを変えることができます。下の参考例ではプリセットを使用していますが、「昼/夜/夕暮れ」といった時間帯や「春/夏/秋/冬」をそれぞれスライダーで調整が可能です。

元画像

風景ミキサー/プリセット 適用

●スタイルの適用
葛飾北斎やゴッホ、モネといったアーティスト風に加工ができます。被写体とフィルターの相性によってはうまくいかない場合もありますが、写真をイラスト・絵画風にすることができます。

【カラー】

●調和
レイヤーの色と色調を別のレイヤーと一致させ、色合いのあった合成画像を作成できます。例えば色味の異なる背景と人物を合成するときなどに使用します。

●カラーの適用
参照画像からカラーパレットを取り出し、作成する画像のカラーパレットに適用します。

●カラー化
白黒写真をカラー化して、年代物の写真の精彩を取り戻すことができます。

【写真】

●スーパーズーム
スーパーズームフィルターを使用すると画像をすばやくズームインして切り抜き、ディテールを加えて解像度の低下を補正します。

●深度ぼかし
一眼レフカメラのように背景や前景をぼかすことができます。

【復元】

●JPEGのノイズ削除
JPEGのノイズを削除フィルターは、JPEG圧縮の結果生じたノイズを除去します。

●写真を復元
古い写真をクリアな写りにします。

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