【WEB基礎知識】ウェブサーバーとは?|初心者向けウェブ制作入門2

WEB

武田 知也

前回のドメインに引き続き、初心者向けウェブ制作入門第2回は「サーバー」について解説します。

初心者向けに解説した「ドメイン」も合わせてご覧ください。

【WEB基礎知識】ドメインとは?|初心者向けウェブ制作入門1

ドメインとは?ウェブサイトを作る際に必ず必要な「ドメイン」。ウェブサイト制作の中でドメインという言葉は聞いたことがある方も多いと思います。ドメインをわかりやすく例えると、インターネットの「住所」のようなものとイメージしてください。その場合、ウェブサイトは住所の上に立っている「家」になります。

サーバーとは?

「サーバー」と聞いて、どのようなイメージが思い浮かびますか?
機密情報の詰め込まれた巨大なコンピューターや、デッキに積み上げられた何台もの機械を想像するかもしれません。

サーバーとは、ネットワーク上で他のコンピューターから要求(リクエスト)を受け、それに応じデータを提供する役割を持つコンピューターやプログラムのことです。

今回はウェブサイト制作入門ですので、サーバーの中でも「ウェブサーバー」をメインに解説します。

サーバーとクライアント
リクエストに応じてネットワーク上でデータを提供しているコンピューターやプログラムを「サーバー」と呼ぶのに対し、リクエストしたデータを受け取る側の端末のことを「クライアント」と呼びます。
ウェブブラウザを閲覧しているパソコンや携帯電話、タブレットはクライアントに当たります。

ウェブサーバーが必要な理由

今見ているこの文章や画像は、どのようにしてあなたの端末(クライアント)に表示されているのでしょうか?
これらのデータはすべてインターネット上に存在しています。クライアントが「京都広告デザイン.comのコラムが読みたい」とリクエストを出します。
すると、データを格納しているサーバーが要望に応じて文章や画像を提供してくれます。

サーバーを土地に見立てると想像しやすいかもしれません。その土地の上に立っている家がウェブサイトです。家=ウェブサイトを建てるための土地としてサーバーが必要です。

サーバーの種類

共有サーバー

共有サーバーはレンタルサーバーのひとつです。
レンタルサーバー業者が所有するサーバーを、複数のユーザーでシェアして使います。

セキュリティなどの管理を業者が行ってくれるため、初心者にもおすすめです。
1台をシェアして利用するシステムのため、費用を抑えられるのもメリットです。

一方で、複数ユーザーが使用するため、他の利用者の使用状況によっては処理速度が遅くなるなどの影響が出る場合があります。
またカスタマイズができず自由度が低い点もデメリットです。
ウェブサイトに必要な機能やアクセス数を考慮してレンタルサーバー業者を選びましょう。

共有サーバー例
ロリポップ!
エックスサーバー(Xserver)
さくらのレンタルサーバ

専用サーバー

シェアする共有サーバーとは異なり、専用サーバーは1台を企業・個人が専用で運用することができます。
シェアをしないため他の利用者からの影響を受けずに使用でき、カスタマイズも自由に行えます。

ただし、サーバー運用や構築を自分で行う必要があり、また費用も共有サーバーに比べて高くなります。
専用サーバーの中には管理・運営をレンタルサーバー会社が代行してくれるマネージド専用サーバーというのもあります。専門知識のない方におすすめです。

専用サーバー例
社内サーバー
さくらの専用サーバー
KAGOYA 専用サーバー
CPI

仮想サーバー

仮想サーバーとは、1台のサーバーの上で複数のシステムを動かし、1台を複数のサーバーのように運用することです。

従来の物理サーバーでは、1台に1つのOSをインストールして使用するのが一般的でした。それに比べて、仮想サーバーは仮想化することで1台を分割し、複数のOSやアプリケーションをインストールすることができます。

VPS(Virtual Private Server)
仮想専用サーバー

仮想サーバーを使用した、共有サーバーと専用サーバーの中間のようなサービスがVPS(仮想専用サーバー)です。
1台のサーバーをシェアする点は共有サーバーと同じですが、VPSの特徴はサーバー上に各ユーザー領域が確保されている点です。そのため、共有サーバーではできない自由な設定が可能です。

ただし、専用サーバーが一軒家だとしたら、VPSはマンションです。部屋は自由にリフォームできても、建物自体の形を変えることはできないように、専用サーバー程の自由度はありません。

費用も安く、自由度も高いVPSですが、専用サーバーと同じく運用や構築には知識が必要です。

自由にカスタマイズしたい小規模ウェブサイトやコストを抑えた開発環境が必要な場合はVPSがおすすめです。

クラウドコンピューティングサービス

最近使われるようになってきたのがGoogle CloudやAmazon Web Serviceなどのクラウドコンピューティングサービスです。
クラウドコンピューティングサービスでは、使用状況に合わせて自由に仮想サーバーを追加することができ、ハードウェアに依存するVPSとは異なり簡単にスペックを上げることができます。

デメリットとしては、費用が月額固定ではなく利用した分だけ支払うシステムのため高額になりやすい点です。

大規模サイト、ゲームアプリケーション、一時的にアクセスが集中するキャンペーンサイトなどにクラウドコンピューティングサービスがおすすめです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?ウェブサイトを制作する際に必要なウェブサーバーについて解説しました。
サーバーは知識のない方にはイメージしにくく難しく感じるかもしれませんが用語を覚えておくだけでも、ウェブ制作がスムーズになり、運用・管理にも役立ちます。

京都広告デザイン.comでは初心者の方にも分かりやすいウェブサイト制作を行っています。ウェブ、広告、印刷に関することなら何でもご相談ください。