【企業から学ぶ】マーケティングミックス|ユニクロの4P/4C戦略を解説
アパレル業界首位のユニクロの「マーケティングミックス」
日本のみならず、世界的アパレル企業のユニクロ。今や、時価総額10兆8725億円(2021年2月16日)と、ZARAを抜いて首位の座に昇り詰めました。
今回のコラムでは、コロナ禍においても業績を伸ばすユニクロのマーケティングミックス4P/4C戦略について解説していきます。
マーケティングミックスとは?
マーケティング戦略において、市場のニーズに合わせ、商品やサービスの売れる仕組みを構築するために要素を組み合わせることをマーケティングミックスと言います。
今回はマーケティングミックスの中でも代表的な「4P/4C戦略」について解説します。後半では、実際の4P/4C戦略の具体的な内容をユニクロを例にご紹介します。
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4P/4C戦略とは?
4Pとは?
4Pとは、「Product(製品)」「Price(価格)」「Promotion(プロモーション)」「Place(流通)」の4つの要素を表したものです。
4Pはアメリカのマーケティング学者エドモンド・ジェローム・マッカーシーがマーケティング戦略上のフレームワークとして1960年に提唱しました。
4Cとは?
4Pが売る側の目線だったのに対し、4Cは買い手側の目線です。「Consumer value(顧客価値)」「Customer cost(顧客が負担するコスト)」「Communication(コミュニケーション)」「Convenience(顧客の利便性)」の4つの要素を表します。
4Cは1990年にロバート・ローターボーンによって提唱され、現在のマーケティングの基本として広く認知されている考え方です。
4Pが生まれた1960年代には、大量生産・消費社会という時代背景もあり、企業側の理論や計画を優先させるプロダクトアウト型の価値観が強く反映されています。
しかし、今日の成熟した市場の中では売る側の目線よりも買い手側の立場に立った、マーケットイン型の4Cを起点にマーケティング戦略を計画・実行するという考え方が主流になってきました。
4Pと4Cはそれぞれの要素が対応しています。2つの観点からマーケティング戦略を練ることが、マーケティングミックスの要です。
具体的には4Cから4Pへの落とし込みを行なっていきます。
●Consumer value(顧客価値)→Product(製品)
顧客にとって価値のある商品・サービスは?→どんな商品・サービスを売るのか
●Customer cost(顧客が負担するコスト)→Price(価格)
顧客はその商品・サービスに対してどれぐらいのコストなら払えるか?→いくらで売るのか
●Communication(コミュニケーション)→Promotion(プロモーション)
顧客にとって商品・サービスとの接点は何か?→どうやって顧客に知ってもらうか
●Convenience(顧客の利便性)→Place(流通)
商顧客にとって商品・サービスは入手しやすいか?→どこで売るのか
ユニクロで見る4C/4P戦略
●Consumer value(顧客価値)/Product(製品)
ユニクロは「LifeWear」というコンセプトに基づき、世界中のあらゆる人々の日常を快適にする究極の普段着をつくり続けています。ファッションに興味がない層にも「究極の普段着」を高品質・低価格で提供、またファッションデザイナーやアーティストとのコラボレーションなどの戦略で多様な顧客を獲得しています。
●Customer cost(顧客が負担するコスト)/Price(価格)
企画、計画、生産、物流、販売のプロセスをすべて自社で請け負うことで、コストを抑え低価格を実現しています。
●Communication(コミュニケーション)/Promotion(プロモーション)
「ヒートテック」や「ウルトラライトダウン」などシーズンごとに売り出す商品を絞り、商品毎に特化したプロモーションを行います。また、CM、Web広告、チラシなど様々な媒体をターゲットに合わせて打ち出しています。
●Convenience(顧客の利便性)/Place(流通)
日本中、世界中に店舗があるユニクロは、国内811店舗、海外1,547店舗、合計2,358店舗(2021年11月末時点)です。オンラインショップと店舗の連携も良く、多様な店舗展開で顧客を獲得しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか?ユニクロのマーケティング戦略「4P/4C」をご紹介しました。
他社には真似できない独自の商品・サービスを提供し、業界トップに立つユニクロを分析すると、4P/4Cのフレームワークがしっかり組み立てられていることが分かります。
参照:ユニクロのビジネスモデル
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