言葉は魔法。語彙力を高めて表現の 幅を広げよう。

武田 知也

語彙力=表現力、磨かなければ衰える

表現力が足りない、そう感じたことはありますか?ふとした会話やメールの中で、毎回同じ言葉を使っているな、もっと別の返事が出来ないでしょうか。

今回は、広告で重役を担う【言葉】を豊かにするコラムです。

言葉のレパートリーを増やす

語彙力を高めることです。

例えば、”かわいい”という言葉、海外でも”kawaii”と紹介される程日本カルチャーの象徴的かつ人気な日本語と言えます。
この場合主に人の心を惹きつける愛らしさを可愛いとして表現していて、原宿のファッションやアニメ文化、キャラクターを想起させます。とはいえ本来は可憐だとか服のセンスが可愛いだとか、もっと沢山の意味やニュアンスを持っています。

つまり、言葉のレパートリーを増やすことで、上記のようなその他のニュアンスといった言葉の含む世界観をより繊細に世間の感覚に伝えていくことが可能になります。

言葉を用いて人の心に話しかけるコピーライティングにおいてはマストと言えるのではないでしょうか。

シーンごとの言い回し例

では、これから3つの場面に分けて、言葉を豊かに言い換えて紹介します。

①日常編
・かわいい…愛らしい、お茶目
外見のかわいさなのか性格的なかわいさなのか、(かわいい人)よりも具体的にイメージできま
す。
・すごい…秀逸、感銘を受ける
対象の優れた様子や心動かされ感動する様子が伝わります。

②SNS編
・少し…心なしか、いささか
古風で控えめな言い回しにすることで、あくまでも個人的な意見であることを伝えたり、言葉
の奥ゆかさがでたりします。
・とりあえず…仮に、さしあたり
仮定を述べることは誠実性が高く表現できます。また何かを優先して対応していく姿勢も伝える
ことができます。

③仕事編
・すいません…恐れ入ります、痛み入ります
謝罪の意図だけではなく、相手の厚意への感謝や感銘、時に労いを表すことができます。
・確かに…まさしく、仰る通り
成る程言われてみれば、と相手の言い分に対して腑に落ちていることが伝わります。

以上の言い回しの例だけでも、ビジネスのみならずコミュニケーションにおいてふくよかな言葉のレパートリーはとても有用ではないでしょうか。

豊富な引き出しを持つ言葉の魔術師に

いかがでしょうか。

同義語、類義語であっても言葉の意味の含む背景や絶妙なニュアンスに目を向けてみると、より奥行きのある表現が可能になります。

広告業界、コピーライターなど言葉を生業とする場合は勿論ですが、そうでなくてもコミュニケーション社会を生きる我々にとって、定期的に自分の言葉を見直すことは大切です。

語彙の表面的な意味を知識として記憶するだけではなく、言葉を自分のものとして、他の感覚に触れられる素材として、状況や用途に応じて選んでいけることが有意義です。

京都広告デザイン.comでは取材などのライティングの他、社内報等の執筆に関するご相談も承っています。お電話もしくはお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。